ブロンズ像・モニュメントができるまで(製作工程)

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Bronz Production Process

ブロンズ像ができるまで

ブロンズ像がどのように作られるかをご説明します。 ブロンズ像が完成するまでには多くの職人さんがかかわっています。原型・鋳造・仕上げ・着色。それぞれの分野で熟練した技術が必要です。 今回はかばの親子(全長250cm)のできるまでをご紹介します。

 

①打ち合わせ・芯作り

大きさ・姿・色・設置場所・金額などについて打ち合わせをします。目的の大きさ・形に合わせ木材・スチロールなどを用いて芯作りをします。

 

②粘土型

芯に粘土をつけていき、形を整えます。 様々な角度から写真を撮り、お客様に郵便・E-mailでお送りします。お客様のご意見を聞きながら修正をしていきます。お客様の立会いの元、最終チェックをして粘土原型を完成させます。

 

③石膏型(せっこうがた)

粘土原型を石膏に置き換えます。 粘土原型からメス型をとり、そこに石膏を流し込んでオス型をとります。 ※粘土原型と違い、石膏型になってしまうと形を修正することはできません。修正は粘土の段階で納得のいくまで打ち合わせすることが望ましいと考えております。

 

④鋳造(ちゅうぞう)

石膏型に鋳型(いがた)を作成し、約1200度に溶けた材料を鋳型に流し込みます。
冷え固まった後、型をバラして鋳物を取り出します。

 

⑤仕上げ

鋳物の表面を石膏原型と同じになるように仕上げていきます。

 

⑤着色

設置箇所等を考慮して、またはご希望の色にて着色します。
着色が終わるといよいよ完成です。

 

⑥完成

完成・お届けまでは約2~4ヶ月の期間を要します。
お申し込みの際は、時間的余裕を考慮してお申し込み下さい。

用語の説明

鋳造(ちゅうぞう)・・・溶けた金属を型に流し込んで製品を作ること 鋳物(いもの)・・・鋳造でできた製品
鋳型(いがた)・・・鋳造の際、溶けた金属を流し込む型


FRP Monument Production Process

FRPモニュメント像ができるまで

FRP像がどのように作られるかをご説明します。 ブロンズ像が完成するまでには原型・石膏・割り出し・FRP流し込み・FRP接合・仕上げ・着色と熟練した技術を持つ職人さんが関わっています。 富山県小矢部市のゆるキャラ「メルギューくん」の製作工程です。ゆるキャラのデザイン設定に沿って、または制作後の状態を予想しながら打ち合わせを行い、子どもたちが触れて、一緒に写真を取れるよう倒れない設計をと、台座を含めた構造にしています。
それでは、原型製作の現場から順にみてみましょう。

 

①打ち合わせ・芯作り

設定に合わせ、大きさと動きを芯作りで再現していきます。

 

②粘土工程 その1

芯に粘土をつけていき、形を整えます。

 

③粘土工程 その2

平面図だったゆるキャラが立体的な姿に変わります。
この時点で、細かな修正を依頼者様同席のもとに工房で確認します。修正は粘土の段階で納得いくまでやります。

 

④石膏型 その1

全体に石膏を吹き付け(または塗り込み)ます。

 

⑤石膏型 その2

部位ごとに割り出す事を想定して型をとっていきます。割り出す時に割れないよう、補強材もいれます。

 

⑦石膏型 その3

石膏型を部位ごとに割り出します。

 

⑧石膏型を割り出す

メス型の石膏型には粘土がついているので、粘土を綺麗に掃除します。

 

⑨FRP流し込み その1

FRPを部位ごとに流し込みます。

 

⑨FRP流し込み その2

FRPの流し込みは固まるスピードを考えながら、熟練の仕事で仕上げていきます。

 

⑩FRP接合と表面加工

流し込み完了後に、接合して立体的にします。また、着色しやすいようお表面を加工します。この時点で像全体の仕上がりが見えてくるので、ご希望により立会ってご覧いただけます。

 

⑪着色

事前に打ち合わせをした指定のカラーを着色します。
室内で乾くまで1週間~10日ほど待ちます。

 

⑫納品

指定箇所に納品します。今回は、子供が遊んでいても倒れないようにと台座に金属の加工を施しております。設置箇所や利用方法をお聞きしながら、ご提案いたします。

用語の説明

FRP・・・「Fiber Reinforced Plastics」繊維と樹脂を用いて強度を向上させたプラスチックです。遊園地のキャラクターや遊具の一部によく使用されているので、身近によく見かけると思います。ブロンズ像よりも軽量で製造コストを抑えることができます。

メス型・・・石膏でとった型

Crafts Workshop & Works

工房と作家の紹介

畑 満 (はた みつる)  彫塑家

1951年 富山県高岡市に生まれる
1975年 慶應義塾大学卒業
彫塑家 砂原放光氏に師事し技術を修得。
その後、彫塑家として制作活動を開始し数々のブロンズ像制作に携わる。

 

主な製作物・作品の紹介

ノーベル賞受賞者 福井謙一氏 レリーフ
富山県朝日町 町舎大会議場 レリーフ『朝日岳』 300×180cm
長野県中野市 法運寺 『聖観音像』 270cm 『地蔵菩薩像』 240cm
岐阜県 御嶽山七合目 登山口 三神像 210~300cm
富山県小矢部市 故松本市長立像 250cm
愛知県田原町 記念像『だんらん』 180cm
初代駐日アメリカ大使 『タウンゼント・ハリス氏』胸像
兵庫県 『乙女の像』 170cm
新潟県 『和』の像 260cm  『夢』の像等の八人像
長野県 『長野オリンピックの像』 210cm
三重県 東員町 『弁慶』の像 160cm
山口県 『長州五傑』レリーフ 70×55cm
他、多数制作